
現在工事中の丸亀の家Ⅳ。
だんだんと気温も下がってきて朝や夕方は寒くなってきました。
でも、こちらは断熱工事と高性能サッシの取付けも完了しているので、朝現場に入るとほんのり暖かい(寒さをあまり感じない)です。
晴れた日中は、南面の大きな窓から太陽の熱を取り入れて、室内を暖かくしてくれます。
しかも、無料!
これが、日射取得をいわれることです。
大きな掃き出し窓だとコタツ1台分ほどの暖かさになりますので、効果大です。

ここで大事なポイントとして、窓のガラスがあります。
ガラスには大きく分けると2種類あって、取得ガラスと遮熱ガラスに分かれます。
取得ガラスは、太陽の熱を室内に取り入れる割合が高いガラスです。
なので、高性能住宅の場合、冬の日中は室内を無暖房で暖かくすることが可能です。
逆に、夏は日差しを入れると室内が暑くなってしまうので、太陽の日差しをさえぎる対策が必要となります。(日射遮蔽)
窓の上に庇を付けたり、日よけシェードやブラインドを設置したりして、屋外側で直射日光を防ぐ対策を取ることが大切です。
下のお家は、屋根の軒と庇で夏の日差しをカットしています。
施主様は日よけシェードも検討されていましたが、これで十分涼しく過ごせたそうです。

一方の遮熱ガラスは、取得ガラスとは性質が反対になりますので、夏は太陽熱を抑えてくれるけど、冬はそれほど室内は暖かくなりません。(薄いグリーン色に見えるガラスは遮熱ガラスです)
それらを考慮してハウプロでは、南面の窓ガラスは冬場の日射取得を重視して取得ガラスを使い、北東西の3面は夏場を優先して遮熱ガラスを採用しています。
なぜ、ガラスを使い分けているかというと、冬の朝(東)と夕方(西)の取得熱は少ないが、夏は朝と夕方も日射熱が強いからです。
さらに、意外と知られていませんが、夏の朝と夕方は北面からも日差しが入るため、このようにしています。
窓ガラスは、住宅会社によって考え方も異なりますので、確認しておくことをおススメします。
そしてさらに、オール樹脂窓やトリプルガラスにしておくことで、より快適な室内環境となります。
当然、高断熱・高気密・高い施工精度であることが前提ですが。
注意点としては、取得ガラスを使っても普通の性能の窓だと、日差しが入っている時は暖かいのですが、日が暮れると急激に寒くなります。
冬の車に乗っている時をイメージすると分かりやすいかもしれません。
日中は車内は暖かいですが、日が沈むと急に寒くなりますよね。
つまり、熱が入りやすくて逃げやすいということです。
これを、高性能な窓にすると、熱が入りやすくて、逃げにくくすることが可能になります。
文頭に書いた、工事中の現場で朝ほんのり温かいのも、前日の太陽の熱が家の中に残っているからです。
実際の暮らしでは、朝あまり寒さを感じなくなりますので、「あー、まだ布団から出たくないなぁー」ではなくて、楽に起きれるようになります。
これまでと暮らしが変わるのです。
また、よく言われていることですが、寒い家は病気になりやすく、暖かい家は病気になりにくいということがあります。
気になる方は、【寒い家 健康】とかでググってみてください。

iwamatsu