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2026.08.03




前回のブログでは、高性能住宅における夏の日差し対策「日射遮蔽(にっしゃしゃへい)」の重要性と、窓の外側で熱を遮る大原則についてお伝えしました。

今回は、その具体的な設備である「外付けブラインド」や「アウターシェード」の効果について解説します。


日射をコントロールする「外付けブラインド」

外付けブラインドは、窓ガラスの外側に設置し、羽根の角度を調整して日射を遮る設備です。ガラスに日射が当たる前に遮るため、窓ガラスの温度上昇を抑え、室内への日射熱の侵入を大幅に減らすことができます。

外付けブラインドの最大のメリットは、季節や時間帯に応じて羽根の角度を細かく調整できることです。

夏は直射日光を遮りながら室内の明るさを確保し、羽根の角度によっては外の景色を楽しむことも可能です。
逆に冬はブラインドを開け、太陽の熱を室内へたっぷりと取り入れることができます。

  • 窓ガラスに日射が当たる前に遮れる
  • 窓面や床、壁の温度上昇を抑えられる
  • 輻射熱による暑さを軽減しやすい
  • 羽根の角度で光や視線を調整できる
  • 冬は開けて日射熱を取り入れられる
  • 冷房負荷やエアコンの消費電力を抑えやすい

高性能住宅では、窓から入るわずかな熱でも室温に影響します。
そのため、日射を細かく調整できる外付けブラインドは、高性能住宅と非常に相性の良い日射遮蔽設備です。

採用実績のあるお勧め設備
屋外用ブラインド ヴァレーマ

外付けブラインド パッシブ ブラインド



手軽で効果的な「アウターシェード」

アウターシェードは、窓の外側に設置するロールスクリーン状の日射遮蔽設備です。
使用するときは上から下へ降ろし、使用しない季節や時間帯には巻き上げてスッキリと収納できます。

外付けブラインドほどの細かな角度調整はできませんが、窓ガラスの外側で日射を遮るため、室内カーテンよりもはるかに高い日射遮蔽効果が期待できます。

また、外からは室内が見えませんが、室内からは外の様子を見ることができます。

  • 窓の外側で日射を遮れる
  • 西日や朝日の対策に使いやすい
  • 使用しないときは収納できる
  • 外からの視線を和らげられる
  • 室内の明るさを保ちながら日差しを抑えられる
  • 外付けブラインドに比べて導入しやすい


    アウターシェード(YKK ap)

    すべての窓に設置する必要はありませんが、日射の影響が大きい窓を確認し、優先順位をつけて採用することが大切です。



昔ながらの知恵「すだれ」や「葦簀(よしず)」

外付けブラインドやアウターシェードだけでなく、日本で昔から使われてきた「すだれ」や「葦簀(よしず)」も優れた外部日射遮蔽です。

どちらも窓の外側で日射を遮るため、室内側のカーテンよりも日射熱の侵入を抑えやすくなります。

必要な季節だけ設置し、冬には取り外せる点も大きなメリットです。
冬の日射熱を積極的に取り入れたい高性能住宅にとって、季節に合わせて使い分けられる点は非常に理にかなっています。

また、ホームセンター等で販売されている「日よけシェード」も同様の効果があります。

すだれや葦簀を使う際の注意点

設置する場合は、窓ガラスに密着させず、少し空間を設けることが大切です。

温められた空気が上へ抜けやすくなり、窓への熱の伝わりを抑えられます。

また、台風などの際には簡単に取り外せるように固定し、雨や紫外線による劣化に合わせて定期的な交換も必要です。



窓の方角で変わる最適な日射遮蔽の方法

日射遮蔽は、すべての窓に同じ方法を採用すればよいわけではありません。
窓の方角や大きさ、周囲の環境によって適した方法は異なります。

南側の窓

南側は、軒や庇による日射遮蔽(パッシブデザイン)が比較的効果を発揮しやすい方角です。

ただし、朝夕の斜めから入る日射や大きな掃き出し窓では庇だけで十分に遮れないため、外付けブラインドなどを併用するとより快適です。

西側の窓

西日は太陽高度が低く、午後から夕方にかけて長時間室内へ入ります。庇だけでは遮りにくく、室温上昇や輻射熱の原因になりやすい方角です。

西側の窓には、アウターシェードやすだれなど、窓の正面で日射を遮る対策が重要です。
また、あえて西側に窓を設けない設計デザインも一案です。

東側・北側の窓

東側には朝日が低い角度から入ります。
夏は早い時間から強い日差しとなるため、西側と同様に外部シェードが有効です。

北側は直射日光の影響は少ないですが、夏の朝夕は日射が入ることがあります。
周囲の建物や地面からの照り返し状況も確認して対策を行うことも大切です。

また、土地に対する建物の配置や方位も設計段階から確認しておきましょう。
実際、真南に向いている土地は少なく、どちらかに多少振れて配置される場合も多いと思います。

もし、敷地に余裕があれば、真南に正対して建物を配置するのもおすすめです。


エアコンの負担を減らし、体感温度を下げる

夏に室内が暑くなってからエアコンの設定温度を下げても、なかなか涼しく感じられないことはありませんか?

それは、室内の空気を冷やしても、窓や床、壁などの表面から「輻射熱」を受け続けているためです。

窓の外側で日射を遮ると、室温の上昇だけでなく、表面温度も抑えやすくなります。
その結果、同じ室温でも涼しく感じられ、エアコンの設定温度を過度に下げる必要がなくなります。

冷房負荷が小さくなれば、消費電力を抑えながら家全体を安定した室温に保ちやすくなります。

まとめ|高性能住宅は設計と設備の組み合わせ

高性能住宅の夏の快適性は、断熱性能やエアコンの能力だけで決まりません。

建物の向きや軒を工夫する「パッシブデザイン」を基本としつつ、それだけでは補いきれない東西の低い日射や朝夕の日差しを、「外付けブラインドやシェード」で調整するという考え方が重要です。

夏の暑さをエアコンだけで解決するのではなく、まずは太陽の熱を室内へ入れない。
冬の日射は取り入れ、夏の日射は窓の外側で遮る。

これが、一年を通して快適に暮らすための基本です。


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