
松縄町の家
七夕のこの日は全国的に猛暑日で、高松の最高気温も36℃
とにかく暑い
そんな暑い日に、施工精度の確認も兼ねてサーモカメラでいろんな場所の温度を測ってみました
上の写真は、一番暑い14時ごろ
屋根と庇、袖壁によりサッシ部分が日陰になっているのが分かります(日射遮蔽)
まず、直射日光に当たっている南面の外壁は、44.3℃
やはり温度が高いですね。

一方、日陰になっている南面の外壁は41.2℃

約3℃の温度差ですが、室内の温熱環境にはかなり効いてきます。
また、こちらの住まいの外壁は白色で日射を反射してくれますが、黒や濃い色の外壁の場合は、熱を吸収するのでもっと温度が高くなります。
黒色の外観はカッコいいのですが、暑い家になりやすいので、きちんと対策が必要です。
そして、日射遮蔽されたサッシガラスは37.8℃(南面)

コンクリートの基礎の温度は、42.4℃(日向、南面)
コンクリートは熱を吸収しやすく、こちらも温度は高め

こんな感じで、同じ南面でも日陰or日向、そして素材によって表面温度は異なります
では、エアコンをつけた家の中へ
ちなみに、この時は2階のフリースペースに設置したエアコン1台を26℃設定で前日から運転しています
その冷気が階段を通じて1階にも降りてきており、玄関を開けると心地いい温熱環境
こちらの空調計画については後ほど


では、外で測った同じ部分の温度を測ってみます。
まずは、日陰だった南面の外壁の室内側は26.5℃
しっかり断熱が効いていて、エアコンの温度に近いです

次に、トリプルガラス樹脂サッシの表面は、28.5℃
サッシは、より性能の高いエクセルシャノン製のUFシリーズを採用
弊社も初めて使わせて頂きました
エクセルシャノン

超高性能なサッシを使っても、壁と比べると性能は劣ります
【窓は壁に開いた穴】なので、性能の高い窓でカバーすることが重要になります
そして、基礎の温度は24.5℃
(こちらの住まいは、基礎内断熱で基礎に断熱材を張っています。床下のため暗いです)
個人的には、コンクリートからの熱がもう少し入ってきていると思っていましたが、断熱と施工精度がきちんと両立できている証ですね

そして、2階の天井の温度も測ってみたのですが、25,7℃
屋根からの直射日光の熱が抑えられて、夏の天井も快適な温度ですね
1階は涼しいけど、階段を登ると暑い…ということもありません
こちらは、屋根断熱で高性能断熱材を3層150㍉厚で施工しています

建築費は上がりますが、年々上昇している夏の気温を考えると、150㍉厚は決して過剰ではないと思います
最後に2階のエアコンから離れた1階の和室南面の温度も26.9℃と、家全体としてエアコンの設定温度に近く、温度差の少ない室内環境となっていました
冷えすぎることもなく、人にもやさしい温熱空間


エアコン方式については、夏の冷房については、2階のエアコン1台で全館空調。

また、部屋のドアを閉めると冷気が届きにくくなるので、エアパス(ドアの上に設置した換気扇のようなもの)を設置して冷気を部屋に送る計画です
ドアを閉めてエアパスを回しておいたのですが、温度は27.2℃でした
お子様が思春期で難しいお年頃になっても、できれば10㌢でもドアを開けておいてもらえると、さらに温度は下がります(笑)


そして、こちらの住まいは40坪ほどありますので、夏/冬の予備として1階にもエアコンを1台設置しています。
一方、冬の暖房は、床下エアコンを採用しています。


エアコンからの暖気を床下に送り、その暖気を吹き出し口から出して暖めます。
吹き出し口は、キッチン、リビング、玄関ホール、脱衣室、和室、居室に設置。

ちなみに、床下エアコンの上にある機械は、ダクト式の第一種換気システムになります。
設置位置もご主人自ら入念に検討していただきました。
メーカーにも直接お問い合わせ頂きましてありがとうございました。
施主様ご自身も性能について非常に勉強されていて知識が深く、通常のハウプロ標準仕様よりもさらに性能を高めた仕様で、Ua値は0.29となっています。
また、C値も0.05と申し分ない高性能住宅となりました。
施主様との会話の中で様々な情報や意見をやりとりしたり、弊社で初めて採用させて頂いた機器もあったりと、今回の家づくりを通じて我々もたくさん学ばせて頂きました。
【追記】
この日の帰りに先ほどのエアパスを停止して、ドアを閉めたままで帰りました。
翌日(7/8、最高気温35℃)の14時に再度温度計を見てみると27.7℃でした。
予想では、他の部屋より1~2℃ほど高いと思っていたのですが、前日と0.5℃しか上昇していませんでした。

原因としては、
・北に面した部屋だったため(直射日光の影響が少ない)
南に面した部屋だったら、もう少し温度が上昇していたと考えられます。
・部屋の窓も小さめだったため(70㎝角の大きさの窓)
熱の侵入が少ない
・エアコンを付けっ放し運転にしていたため
家全体が一定の温度に保たれていて、外気の影響を抑えられている
エアコンを止めてしまうと、徐々に外気温が侵入してきてしまう
電気代が高騰していますが、太陽光発電を付けている場合は、光熱費負担はかなり少ないと思いますので、個人的にはやはり夏はエアコンを24時間運転しておくのが良いと感じています
冷房26~27℃設定で、風量は自動がおススメ
(日本のエアコンは高性能なので、付けっ放しでも、設定温度になると自動的に運転を止めてくれます)
そして、外気温が高いので、除湿運転より冷房運転の方が湿度も下がりやすくなります。
より湿度も下げたければ、25℃設定でも良いです。ただ、寒い場合は、短時間で一気に温度/湿度を下げて、その後で設定温度を戻しても良いかと思います。
また、無理にエアコン1台で乗り切ろうとしなくてもいいと思います
猛烈な暑さの日中は、2台運転すればいいだけの話です
冷房エネルギーは暖房エネルギーの1/3ほどですし
エアコン1台+サーキュレーター2台で過ごすなら、エアコン2台運転でもいいように思います
朝と夜は1台で、お休みの日の日中は2台運転とかもいいかも
我が家も、昨日からエアコン付けっ放し生活がスタートしました
平日日中はだれもいないので27~27.5℃設定、帰宅後は26~27℃設定(風量は自動)
7m角の小さな総2階の家なので、エアコン1台で十分です
太陽光発電は載せていないので、今年の光熱費は気になりますが、うちは快適性を優先です
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