先週、松山で行われたパッシブハウスジャパンの四国支部勉強会。

今回は、私自身の思い返しも兼ねて、愛媛の【アーキテクト工房Pure】さんの高岡社長のお話から印象的だったことをご紹介します。

今から約8年前の2010年ごろ、当時では高性能と言われていた「次世代省エネ基準(2020年義務化予定の基準)の家を建てています!」と自信をもって言ったら、パッシブハウスジャパン代表理事で建築士の森さんから「そんなもんなんだー。」と見下されて、火が付いたそうです(笑)。

アーキテクト工房Pure

キーアーキテクツ

その時、森さんと同行したドイツのパッシブハウス視察で泊まったパッシブハウス基準のホテル。

雪が積もる12月だというのにホテル内は無暖房で、暖かかったそうです。

従業員に尋ねると「暖房はお客様です!」と言われたそうで、ホテルがオープンしてから暖房はいれたことがなかったそうです。

人体からの内部発熱恐るべしです。

そして、その人体からの熱で暖まる世界最高基準は、やっぱりすごいです・・・。

その後、自社の最低基準(それでも次世代省エネよりはるかに高性能な基準)を決められたそうです。

性能が高くなれば、当然、建設費も高くなりますが、志を高く持って意思を曲げずに、お客さまと戦いながら家づくりをしてこられたそうです。

 

ここからは、箇条書きにてお伝えします。

日本の家の平均寿命は約30年。【壊す理由をなくそう】ということで、デザイン性に優れ、高性能で高耐震。この3つを大切にしているそう。

人間が建物の中でいる時間は、1日24時間の中で90%ほどだそうで、そう考えると80歳まで生きたとしたら、実に72年間は建物の中にいることになるので、性能だけではなく、触れるものにはこだわって、ビニルクロスや合板フローリング、石油製建材などは使用禁止にしていて、自然素材をふんだんに使った気持ちのいい家づくりをされているとのこと。

高岡社長もパッシブハウスに住まわれていて、その【大間の家】は2017年のエコハウスアワードで優秀賞を受賞されています。

大間の家

 

建築雑誌のビルダーズの表紙も飾っていましたね。

 

おもしろかったのが、北海道の網走の先生が大間の家に見学に来られた時に「これは違反だ!」と言われたそうです。

もちろん冗談なのですが。

その訳は、この家をそのまま網走に持っていってパッシブハウスの認定を取得しようと思うと、屋根の断熱厚みを30センチ→120センチ。壁の断熱厚みは20センチ→95センチにしないといけないからだそうです(;’∀’)

これでは、建てられないですよね。

その方も、地域(気候)がすごくいいとおっしゃっていたそうです。

つまり、四国は北海道やドイツと比べると温暖なので、高性能住宅が安く、建てやすく、恵まれているということです。

 

「Ua値だけで性能を比べるのもいいのですが、実際には暖房負荷や冷房負荷の性能値が重要」。

というのも、先ほどの【大間の家】も愛媛でもUa=0.25、網走で建ててもUa=0.25で基本的には同じ数値になります。

(数式に当てはめるだけなので)

でも、気候が違うので、実際の体感は全然違いますよね。

さらに、Ua値が同じなら性能も同じですという意見もあるそうですが、正直なところ、地域や間取り、家の向き、窓などによって、暖房負荷が異なり、心地よさも変わります

愛媛の中でも、温暖な松山市からほんの30分走ったところの久万高原町は、10月~5月は氷点下になる日がある地域(比較的寒い地域)なのですが、Ua値は同じ数値になります。

これってちょっとおかしいですよね、いうことで、燃費計算をして暖房負荷、冷房負荷を確認することの重要性を再認識しました。

 

先日、韓国で開催されたパッシブハウス・アジア・カンファレンス(アジアの国々の国際会議のようなもの)にも出席されたそうです。

お隣の中国や韓国では、国主導でパッシブハウスが生まれたドイツと組んで、パッシブハウス基準のビルやホテルなどの大規模建築物をどんどん建築しているそうで、日本は、アジアの中でもまだまだ遅れを取っているようです。

↓カンファレンスの様子です↓

Pure ブログ

 

最後になりましたが、私個人としましては共感できる話が多かったです。

弊社としては、パッシブハウス基準はまだ難しいかもしれませんが、HEAT20のG2グレードを越える基準の家をお客さまに届けていきたいと思っております。

もちろん、世界基準で建てたいというご相談もお待ちしております!

 

次回は、後編として、構造現場見学の様子をお伝えできればと思います。

iwamatsu

 

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